第7章 販売形態と店舗施策

[商業立地2] 商圏(2)

自社の店舗オペレーション能力によって商圏は拡大、縮小する。

B商圏の風土……土地柄などと表現されるようなその土地に伝わる昔からのしきたりなどをいい、商圏内居住者の暮らし方の概略を把握するのに役立ちます。具体的には、街の歴史・文化・気候・風土、温度、湿度、暮らし方などが該当します。

C消費(購買)動向……商圏内消費者の消費動向を指します。節約志向が強いとか土地柄が見栄っ張りなどといった傾向を、消費項目別支出額や利用交通手段、買い物行動などでチェックします。

D店舗へのアクセス状況……自店への来店アクセスをチェックするもので、来店客の交通手段の推計、駐車場の位置や出入り口の確保、広告看板の場所などを検討するのに役立つ情報です。具体的には、最寄り駅、幹線道路の位置、通行量(営業時間内における前面道路の人や車の流れ・量、渋滞状況など)、通行人の属性(性別、年齢など)、河川・鉄道(踏み切り)など人や車の流れを阻害する要因の有無、看板や入り口の位置・わかりやすさ、店舗への入りやすさなどのほか、来店を阻害する外的要因などをチェックします。

E競合店の状況……競合店の店づくり戦略をチェックし、自店の強みをどのように発揮するか、差別化をどう実現するかなどを検討します。具体的なチェック項目は、商品のカテゴリー構成、来客層と買い上げ率、主な訴求商品と価格帯、カテゴリー別の売れ筋商品と価格帯、商品陳列と店頭情報、売り場面積、顧客サービスの特徴、駐車場規模、周辺環境などです。