第8章 販売促進活動と売り場づくり

[販促施策3] イベント

「楽しんでもらうこと」と「売ること」を両立させた複合型イベントが主流。

イベントとは
 不特定多数の人々の参加を意図する企画や催し物、催事のことをいいます。
 集客や購買喚起、売上の増加のほか、知名度の向上、話題づくり、イメージアップなどを目的に行われ、一般的には、自治体や各種団体などが開催する博覧会などのような国際的・国家的な催しから、店頭で行われる商品展示会や展示即売会、バーゲンセールなどといった販売促進的なものまで、幅広く指します。

イベントの種類
 イベントは、その主要な目的によって、大きく二つに分類することができます。

@文化・スポーツイベント
 主催者に対する好感度の形成、イメージアップなどを目的に行われますが、文化・スポーツを通じてイベントそのものを楽しんでもらったり、文化・スポーツの楽しさや面白さを知ってもらうのが大きな狙いといえます。万博や地方博をはじめ、マラソン大会などのスポーツイベント、音楽会、演劇などの文化イベント、緑化運動などの環境保全イベント、百貨店などで開催される絵画展や写真展などがあります。

A販促イベント
 購買に直接的に結びつけるために行う催し物全般を指します。価格訴求を前面に出して集客・購買喚起を狙うバーゲンセールや、百貨店などで行われる物産展などの展示即売会、テーマを設け通常とは異なる演出で商品PRをする商品展示会などがあります。百貨店などでは全館をあげて開催することも多く、消費者とのコミュニケーションづくりに有効な手段であるとともに、店舗に活気を与えるための演出の一つともいえます。

複合型イベントが主流
 最近は、@とAの境界線が稀薄になっており、「楽しんでもらうこと」と「売ること」の両方を目的とした複合型イベントが増えています。人気の高いコンサートやスポーツ大会などに企業名やブランドを掲げる「冠イベント」は、複合型イベントの代表例といえます。