第9章 広告と広報活動

[広告プラン1] メディアミックス

電子メディアの出現、ライフスタイルの変化などにより、メディアの再評価も重要な課題に。

広告媒体の最適な組み合わせ
 広告戦略は、どのような情報をどのように表現すればインパクトのある広告ができるかというクリエイティブ・プラン(広告表現)と、その広告表現を消費者に的確に伝えるために媒体をどう組み合わせるかというメディアミックス・プラン(媒体戦略)の両輪から成り立っています。
 新聞、雑誌、テレビといった広告媒体は、それぞれの特性を持っています。さらに、媒体コストは広告コスト全体の中で非常に大きい割合を占めるものです。そのためメディアミックスにあたっては、媒体特性を最大限に生かし、限られた予算内で最大の効果を発揮するための媒体選択が求められることになります。
 媒体の最適な組み合わせは、その製品・ブランドの置かれている市場状況やコミュニケーション目標によって異なります。そのため、市場における自社製品の現状分析結果を十分踏まえて、広告目標を策定しなければなりません。また、想定されるターゲットの行動特性、ライフスタイル、価値観などを十分理解して、メディア選択する必要があります。
 
具体的な作業手順
 具体的な作業手順としては、まずテレビや新聞といった媒体カテゴリーが設定され、さらにテレビでは各テレビ局、ラジオでは局や系列、雑誌では各雑誌タイトルといったメディアビークルが設定されます。そして、各ビークルごとの出稿量、出稿エリア、出稿パターンを決定、最後にスケジュールと予算が決められていきます。
 一方で、インターネットといった電子メディアの出現や消費者の生活時間やライフスタイルの変化によって、広告媒体としてのメディアの評価も大きく変わりつつあります。これからのメディアミックス・プランの策定においては、メディア評価の見直しも重要な課題といえます。