NRCレポート

全国お雑煮事情

サイバーパネル・レポート

公表日 2018年01月11日

お正月に食べる「お雑煮」は、地域によってさまざまな特色が見られます。そこで、お餅は丸か四角か、汁はすまし仕立てかみそか、具材には何を入れるのかなど、エリア別にその違いを調べてみました。


Q1 あなたの家のお雑煮はどのようなお餅ですか。(単回答)

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Q2 あなたの家のお雑煮はどのような出汁を使いますか。(複数回答)

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Q3 あなたの家のお雑煮はどのような味付けですか。(単回答)

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全国お雑煮マップ

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全国お雑煮調査まとめ

今年、あなたの家ではどんな雑煮でしたか。雑煮は地域や家庭によって違いがあります。関西では昔から「円満」を意味する縁起物の丸餅が主流。一方、江戸時代、人口が集中していた関東周辺では、ひとつずつ手で丸める丸餅よりも、一度に多く作れる角餅が重宝されたそうです。民俗学者として有名な柳田國男は、著書『食物と心臓』で、福岡や熊本では雑煮のことを「ナホラヒ(ノーリヤー、オノウライ)」と呼ぶと紹介しています。「ナホラヒ」とは、神様にお供えした物を神事のあとに皆で食し、神と一体化するというようなもので、雑煮は本来神様に捧げる神聖なものでした。また、雑煮の語源は「煮雑ぜ(にまぜ)」で、いろいろな具材を煮合わせたことからきているともいわれています。
 調査データを見ると、餅の形態は東と西で分かれる傾向が出ています。出汁はどこの地域も「かつお」が半数以上を占め、その後「昆布」や「小魚」が続いています。なお、北海道は「昆布」を使う割合が半数を超しており産地の影響が強く出ています。味付けはこい口、うす口の違いはあれど、しょうゆ味が多いのですが、関西と四国ではみそを使う割合が高くなっていました。具材は、より地域性が強くなり、野菜をたくさん入れる地域もあれば、ブリやかきなどの魚介を入れる地域もあります。基本的に海、山、里など地元で採れたものが使われています。この辺りに、神様にお供えしたものを食べてきたという伝承を感じます。
 最後に、縁起がいいウンチクを。元日から3日にかけて祝いの膳にお雑煮を添える場合、「食い上げる」といって毎日1個ずつ餅の数を増やすと縁起がいいと伝えられています。来年から取り入れてはいかがでしょうか。


調査概要

調査対象
 全国20〜59歳男女
有効回収数
 1,162サンプル(ほぼ均等割り付け)
調査方法
 インターネット調査
調査期間
 2017年10月
調査担当者
 株式会社日本リサーチセンター

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株式会社 日本リサーチセンター
担当:広報室
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