第8章 販売促進活動と売り場づくり

[販促手法2] クーポン/バウチャー

消費者の購買促進だけでなく、販売効果の把握や販売計画の立案、顧客管理にも有効。

クーポンとバウチャー
 「クーポン」とは、特定の商品やサービスに対する割引券のことです。消費者が商品購入時、クーポンを持っていったり送ることにより、券面に記載されている金額分の値引きを受けたり、景品や試供品の提供などを受けることができます。
 メーカーや小売業者が、消費者の購買を促したり話題性を集めることなどを目的に発行するものですが、一方でコストアップの要因ともなります。そして、クーポンを使って行う販促活動のことを「クーポニング」といいます。
 また、クーポンと似たものに「バウチャー」がありますが、これは特定の商品やサービスと交換できる引換券を指します。身近なものとして、ビール券やお米券、レジャー施設の入場券などがあります。

クーポンと種類と活用
 新聞広告や雑誌広告、折り込み広告などに印刷されているもの、商品のパッケージに封入されていたり、添付されているもの、商品に直接貼られているもの、DMで郵送されてくるものなど、クーポンの種類はさまざまです。
 そのほか、最近ではインターネットのホームページにクーポンを表示し、パソコンのプリンターで出力すれば使えるもの(インターネット・クーポン)、POSシステムと連動し、精算時に専用プリンターから自動的に発券されるもの(レジ・クーポン)なども登場しています。
 クーポンは、アメリカでは盛んに使われていますが、日本では1987年に雑誌、90年に新聞、91年に新聞折り込みでの使用が解禁されました。
 クーポンは、販売促進を図ること以外にも、回収率のデータを得ることで販売効果を把握したり、今後の販売計画・販促活動を見直したりすることにも役立ちます。また、利用者の住所や氏名の記入欄から顧客管理に活用することも可能です。