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人間の脈拍をとるように、日々のブランド評価が見える

公表日 2021年03月17日

  •  日本リサーチセンターは、2019年より、YouGov社(本社:英国・ロンドン)が保有する、ブランド・トラッキングのための測定ツール「YouGov BrandIndex」および、消費者セグメンテーションとメディア・プラニングのための分析ツール「YouGov Profiles」の日本事業を担当しています。

    •  ここでは消費者レベルでのブランド評価のソリューション・ツール「BrandIndex」について、ブランド・コンサルタントの水野与志朗さんと、日本リサーチセンター営業推進部の須貝育宏の対談でご紹介します。

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  • 須貝 前回まで、BrandIndexを用いたブランド評価の例を紹介しました。水野さんからご覧になって、このように使えるのではないか、あるいはこのように使ったら面白いというようなご意見はありますか?

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  • 水野 これまでブランドのトラッキングを行うのは、年1回とか半年に1回ぐらいのペースでした。このツールでは、「昨日の情報を今日見られる」という特徴があります。「パルスサーベイ」つまり、人間の脈拍をとるように、ブランドの現在の状態を見られるものかなと思います。体温や体重をはかるように、ブランドの健康測定を、ユーザーレベルで見られるということですね。

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  • 須貝 この調査では1日160人の回答を集めています。160名というのは少ないように感じるかもしれませんが、BrandIndexでは移動平均の手法を使っています。その日のデータはその前からのデータを集め、その平均値をとったスコアになっています。この移動平均をとる期間はユーザー側で自由に変更できます。長いスパンで移動平均をとれば、中長期での動きを見ることができるわけです。短期的な広告効果を見たいときにはスパンを短くしたり、長めのブランドの健康状態を見たいときにはスパンを長くすればいいわけです。期間を柔軟に切り替えられるのが、このツールの特性です。

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  • 水野 面白いですね。期間ではどのくらいデータを遡れるのですか? 

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  • 須貝 日本では2013年からデータを集積していますので、直近7年間の動きを見ることができます。

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  • 水野 つまり、7年間のブランドロイヤリティの変化を、伸びているのか、止まっているのかなど、長期的な見方もできるわけですね。私たちがブランドのライフサイクルを見るときは、売上高の移動平均で見ていました。多くは12ヵ月の移動平均です。このツールでは、消費者との関係性で見られるのが面白いですね。 
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    須貝 ネスカフェ(グラフ緑線)とブレンディ(紫線)の「推奨」という項目での動きを、8週間の移動平均で表したものに業界平均(オレンジ線)を加えたのが上のグラフです。

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    水野 2019年の7月頭からネスカフェがガクッと推奨が落ちているのがわかります。外部の私たちには、その理由はわかりませんが、担当者が眺めることで、見えてくるものがあるのかと思います。

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    須貝 例えば、ここにイベントを入れていくことでその理由が見えるかもしれません。ブレンディは業界平均と近い動きをしていますが、ネスカフェはまったく異なった動きです。

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  • 水野 ブレンディも一時期苦しかった状況があったように見えますが、このところはキャンペーンの効果が現れて上に上がっていますね。期間をいろいろ変えて移動平均を見ていくことで、たくさんの情報を得ることができるのは、とても興味深いものです。

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