NRCレポート

株式会社日本リサーチセンター（本社：東京都墨田区、代表取締役社長：鈴木稲博）は、1960年に設立された民間の調査研究機関であり、民間企業および官公庁、学術機関などの依頼を受け、各種の調査研究をおこなっています。
弊社では、2020年8月より、ご要望が多い調査を自主調査として実施する公募型自主調査企画を始動しました。みなさまから多数のご応募を賜り、誠にありがとうございました。
この度、ご要望を多くお寄せいただきました「リアル系イベント・レジャーの"WITHコロナ"対策　安心体験／不安体験」に関するインターネット調査を実施しました。結果は3回に分けてご紹介いたします（結果①11/11, 結果②11/12, 結果③11/13）。
調査は10月初旬に行い、首都圏（1都3県）在住者を対象に、緊急事態宣言解除後に参加したリアル系イベント・レジャーでの感染症対策で不安や危険を感じた点、安心できた点などの評価や、リアル系イベント・レジャー開催に不可欠と思う対策内容などについて尋ねました。

主な調査項目

1. 緊急事態宣言解除後に参加したイベント・レジャー、
   今後参加したいイベント・レジャー（オンライン・リアル系）【結果①】公開済

2. 緊急事態宣言解除後に参加したリアル系イベント・レジャーの感染症対策への評価　【結果②】
   ・安心できた点・十分対策ができていると感じた点
   ・不安や危険を感じた点・対策が不足していると感じた点
   ・リアル系イベント・レジャー開催において不可欠と考える対策の内容

3. 一番最近参加したリアル系イベント・レジャーでの感染症対策総合評価　【結果②】

4. イベント種類別に見た、リアル系イベント・レジャーの感染症対策評価及び自由回答　【結果③】

参考）7月22日よりGo To Travelキャンペーン開始（東京都以外）
　　　10月1日よりGo To Travelキャンペーンの東京都の対象追加
　　　　　　　　　　　　（東京都を目的地とする旅行、東京都在住者の旅行）
　　　10月1日よりGo To Eatキャンペーン開始

• 緊急事態宣言解除後に参加したリアル系イベント・レジャーに参加して、安心できた・十分対策されていたと思う内容トップ３は、「来場者の検温や健康チェック」、「手指消毒液の設置等による接触感染防止」、「運営スタッフ側のマスクやフェイスシールド着用等による飛沫感染防止」。不安や危険を感じた・対策が不足していると感じた内容のトップ3は、「人と人との間隔の確保」、「入退場時の殺到・密集防止のための整列」、「飲食や大声などを禁止・制限するなどによる飛沫拡散防止」。

  参加したリアル系イベント・レジャーの感染症対策について、参加経験者の7割弱が「たいへん良い」または「良い」と回答しており、対策への評価は高い。

  不安・不足を感じられている対策の上位には、対人距離確保、殺到・密集防止等のソーシャルティスタンシングに関するもの、空間内の空気対策（飛沫感染・空気感染防止）に関するものなどが挙げられた。今後、ソーシャルディスタンシングをいかに常時確保・維持する運営が行えるかが、リアル系イベント・レジャーの安全・安心をさらに高めていくめの課題のひとつと考えられる。また、飛沫・空気感染防止といった空間内空気の対策については、実効性ある対策実行とともに、効果を可視化するなど来場者の安全・安心を獲得する工夫も必要と思われる。

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２．緊急事態宣言解除後に参加したリアル系イベント・レジャーの感染症対策への評価
　　安心できた点・十分対策ができていると感じた点
　　／不安や危険を感じた点・対策が不足していると感じた点
　　／リアル系イベント・レジャー開催において不可欠と考える対策の内容

緊急事態宣言解除後にリアル系イベント・レジャーに参加した501人に対して、安心できた、十分対策されていたと思う内容を尋ねたところ、「来場者の検温や健康チェック（感染者の来場を防ぐ対策）」（59.5%）、「手指消毒液の設置等による接触感染防止」（58.5%）、「運営スタッフ側のマスクやフェイスシールド着用等による飛沫感染防止」（57.5%）、「人と人との間隔の確保（着席位置等）」(53.1%)、「定員制限などによる密集防止」（51.1%）はいずれも5割台で、上位に挙げられた。

緊急事態宣言解除後にリアル系イベント・レジャーで不安や危険を感じた、対策が不足していると感じた内容としては、「人と人との間隔の確保（着席位置等）」（15.0%）、「入退場時の殺到・密集防止のための整列」（13.0%）、「飲食や大声などを禁止・制限するなどによる飛沫拡散防止」（11.8%）、「定員制限などによる密集防止」（11.0%）が1割台、「会場の換気」（9.8%）、「空気清浄機や滅菌・殺菌機器の設置」・「パーテーション、カーテン等の設置による飛沫感染防止」（ともに9.4%）が1割弱で上位に挙げられた。

対策に対する不安は、安心評価に比べて相対的に低く、不安との回答が突出して高いものは見られないものの、リアル系イベント・レジャー参加経験者の約半数は、何らかの対策内容に不安・危険や対策の不足を感じている。

不安・不足の上位内容には、対人距離確保、殺到・密集防止等のソーシャルティスタンシングに関するものが多く、防具や消毒液、検温装置を設置すれば完了する対策に比べて、来場状況に応じたソーシャルディスタンシングは徹底が難しい実情が推測される。リアル系イベント・レジャーのオペレーションにおいて、ソーシャルディスタンシングの確保・維持は、安全・安心をさらに高めていくための課題であると見ることができる。また、空間内の空気対策（飛沫感染・空気感染防止）も比較的多く、効果の可視化が困難なものだけに、実効性のある対策の実行とともに、来場者の安全・安心を確保するための工夫も必要と思われる。

リアル系イベントを開催する上で不可欠と思う対策内容として上位に挙げられたのは、「人と人との間隔の確保（着席位置等）」(43.3%)、および「手指消毒液の設置等による接触感染防止」(40.1%)は4割台、次いで、「定員制限などによる密集防止」（39.9%）、「来場者の検温や健康チェック（感染者の来場を防ぐ対策）」(37.1%)、「会場の換気」(35.7%)、「運営スタッフ側のマスクやフェイスシールド着用等による飛沫感染防止」(35.5%)の順で上位に挙げられた。
不可欠との回答率が安心との回答率を下回るものはなく、概ね不可欠と思われている対策は安心できた・十分対策されていたと評価されている。特に、「手指消毒液の設置等による接触感染防止」や「運営スタッフ側のマスクやフェイスシールド着用等による飛沫感染防止」は、不可欠との回答率に対し不安率が30ポイント以上も低く、対策が十分行き届いている内容と見ることができる。

Q3s1. 一番最近参加したリアル系イベントでの新型コロナウイルス感染症対策についてお尋ねします。
（１）安心できた、十分対策されていたと思う内容があれば、すべてお知らせください。(いくつでも)

（２）不安や危険を感じた、対策が不足していると感じた内容があれば、すべてお知らせください。（いくつでも）

（３）そのイベント参加時に行われていたかどうかにかかわらず、あなたが、このイベントを開催する上で不可欠と思う対策内容を、すべてお知らせください。（いくつでも）

3．一番最近参加したリアル系イベントでの感染症対策評価

リアル系イベント・レジャー参加者全体では、合計67.7％の人が、感染症対策に対して「たいへん良い」または「良い」と回答しており、対策に対する評価は高いと言える。

Q4. 一番最近参加したリアル系イベント　　総合的に見て、そのイベントの主催者側・会場側の対策について、どの程度であったと評価しますか。（１つだけ）

調査方法
インターネット調査

調査対象
首都圏1都3県（東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県）の15〜79歳男女個人　

サイバーパネル（日本リサーチセンターのインターネットパネル）1,640人

集計方法
全数を対象に聴取した、SC1「緊急事態宣言解除後のイベント参加経験」、SC2「今後1年以内に参加したいイベント」については、1都3県の性年代母集団（住民基本台帳人口）構成比に基づき重み付け集計を行った。

緊急事態宣言解除後にリアル系イベントに参加した人に聴取した内容については、実回答ベースでの集計を行った。

調査期間
2020年10月2日（金）~５日（月）

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