NR | YouGovインフォメーション

メーカーの異業種参入に対しての消費者の反応は?
~SHARPのマスク販売についての消費者評価の事例~

公表日 2020年05月19日

  •  2019年より、日本リサーチセンター(本社:東京都、代表取締役社長:鈴木稲博)は、英国YouGov社と提携し、企業ブランド・商品ブランドのシンジケートサービスBrandIndexの日本事業を担当しています。BrandIndexは、消費者のブランド評価の調査を365日デイリーで実施し、ブランドのプレゼンスやヘルスについて継続的・長期的なモニタリングを可能にするソリューションツールです。

  •  BrandIndexのデータより、マーケットトレンド情報をお届けします。今回は、SHARP(シャープ)のマスク生産についての消費者の評価の事例をご紹介いたします。ぜひ最後までお読みください。

  •  
  •  新型コロナウィルスの感染拡大で、国内の除菌・防菌アイテムが不足しがちな状況が続く中、異業種からこれらのアイテムを新規に製造・販売し、消費者からの支持を集めているケースがあります。液晶ディスプレイを生産する工場の製造ラインを活用することで、マスク生産を開始した「SHARP(シャープ)」に対する一般消費者の評価からそのことが確認できます。

  •  2020年2月28日、日本政府からの要請を受けてSHARPはマスクの生産に着手する旨を発表し、それから約1月後の3月24日には、液晶パネルも製造可能な三重県多気工場のクリーンルームで「不織布マスク」の生産を開始しました。そのわずか1週間後の3月31日には政府調達向けに出荷を開始、4月21日からは自社ECサイト「SHARP COCORO LIFE」で、個人向けのマスク販売を開始しました。この個人向け販売の際には予想を大幅に上回るアクセスが集中し、購入できない状況が発生したため、アクセス集中を緩和する目的で販売方法を抽選方式に変更し、以降数回に分けて抽選販売を継続しています。

  •   20200518_SHARP.png
  •  この間の「SHARP」ブランドに対する消費者の反応(positiveなバズのスコア)を、競合する家電・テクノロジーメーカー(TOSHIBA/NEC/HITACHI)との比較でみると、2月中旬頃までは拮抗していた各社のスコアが、SHARPのマスク生産が公表された2月28日以降にSHARPのみ上昇を続け、直近の5月10日には競合と15ポイント以上も差がつくまでになりました。

  •  4月21日のアクセス集中問題というネガティブな事態も発生しましたが、それによるマイナス影響は受けずに競合を凌ぐ高評価を持続しています。先陣を切っての異業種参入が企業評価を向上させている事例と言えます。

  •  
  • SHARPの"バズ(positive)※1":7.1%(2月14日)からピーク時には22.7%(5月10日)に上昇(15.6ポイントアップ)

  • (※1:この2週間以内に何か「良い評判」を聞いたブランドとして、"SHARP"が回答された割合)

  •  
  • 今回ご紹介しましたBrandIndexを使った無料レポートサービス"ブランド診断ホットライン"を開始しました。

  • 詳細は下記までお問合せください。

  • /solution/nryougov/hotline/index.htm

お問い合わせ窓口

株式会社 日本リサーチセンター
YG事業グループ
お問い合わせ専用メール 
nrc_yougov@nrc.co.jp

お問い合わせ