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新製品の立ちあげ、テストマーケティングに有効な「BrandIndex」
公表日 2021年01月18日
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日本リサーチセンターは、2019年より、YouGov社(本社:英国・ロンドン)が保有する、ブランド・トラッキングのための測定ツール「YouGov BrandIndex」および、消費者セグメンテーションとメディア・プラニングのための分析ツール「YouGov Profiles」の日本事業を担当しています。
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ここでは消費者レベルでのブランド評価のソリューション・ツール「BrandIndex」について、ブランド・コンサルタントの水野与志朗さんと、日本リサーチセンター営業推進部の須貝育宏の対談でご紹介します。
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16の指標で消費者の動向をデイリーに把握
- 須貝 BrandIndexの特徴を分かりやすく説明するための、表示サンプルをご覧ください。
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このグラフは、コーヒーブランドの「ブレンディ(グラフ紫線)」と「ネスカフェ(緑線)」に関して、直近2週間以内にこれら2つのブランドについて耳にした「良い評判」から「悪い評判」をマイナスした「差分」で表したものです。
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- 須貝 2020年4月7日に政府の緊急事態宣言が発令されると、全国的に消費に対するマインドが抑制され、どちらのブランドの評判もその影響を受けて下がっていることが分かります。また、ブレンディは、10月20日から11月末までwebを中心に「ぬくもりバトンキャンペーン」を展開しました。すると口コミやSNSでのバズの指標が上昇したことが読み取れます。広告やキャンペーン、イベント情報などに合わせた消費者の動きがトレースできるのが、このツールの特徴です。
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- 水野 いまおっしゃった「バズ」の意味合いは、人によってさまざまだと思いますが、このツールではどのように定義し、どのような質問にしていらっしゃるのでしょうか?
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須貝 アンケートをする際には、ブランド名を提示して、「この2週間以内に、何か良い(悪い)噂や評判を聞いたことがあるものはどれですか」と質問し、その回答率をバズのスコアとしています。例として、「ニュース、広告、友人/家族との話で聞いたもの」という補足の説明をしています。
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水野 つまり俗にいうReputation、評判のことと考えていいわけですね。
- 須貝 このグラフでは、18~74歳の全人口層についてまとめたものですが、「ぬくもりバトンキャンペーン」は主婦層やOL層をターゲットにしたものなので、「女性、既婚、10代~40代半ば」というように絞りをかけることも簡単にできます。つまり、ターゲット層にきちんと広告が届いているかを確認することができるわけです。
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水野 面白いですね。バズで示される指標をどのように読んだらいいのでしょうか。いまの例で「伸びている」というのはよく分かったのですが、「どの程度うまくいっているのか、80点なのか60点なのか」という判断はどのようにすればいいのでしょうか。
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須貝 KPI的な指標ということですね。これは業界によって広告の出し方や、口コミになりやすいもの、なりにくいものなどでバラツキがありますが、業界平均を出すことである程度読み取ることができます。業界全体の動きと比較して、自社ブランドのバズの項目が平均からどの程度乖離した動きをしているかを見ていくわけです。
- 須貝 このグラフのオレンジの線が飲料セクター全体での平均値です。これを見ると、ブレンディのキャンペーン実施後に、業界平均を超えてスコアが上昇しているのが見えてきますね。
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水野 新製品の導入直後に、どのように立ち上がっていくのかを、「バズ」という項目や、「購入意向」という項目で見ていけるのは、とても価値のあるところだと感じます。同様に、テストマーケティングをする際に、流通ベースではなく、消費者ベースでデイリーに状況を見られるのは、他のツールとは異なった価値がありますね。
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須貝 新製品立ち上げの時期と、テストマーケティングに使い勝手がいいということですね。
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水野 先ほどの「ぬくもりバトンキャンペーン」では、プロモーション寄りの評価が見えましたが、企業のマーケティング担当者は製品そのものに対する評価に大きな関心を持つと思います。16の項目で見ているということは、あらゆる角度から製品を判断することが可能ですので、企業のマーケティング活動を進化させられるのではないでしょうか。
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須貝 ありがとうございます。このツールの特性の1つが、毎日データを蓄積している点です。ブランディングの専門家の水野さんとしては、どのように思いますか?
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水野 「毎日」というのはこれまでになかったものですね。とてもいいと思います。新製品の導入やテストマーケティングでは、1ヵ月後、3ヵ月後にならないと結果を手にすることができませんでした。このような長いスパンだと、商品が棚落ちしているケースもあります。
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「昨日どうだったのか」を次の日に見られるのは、担当者にとってはとても魅力的だと思います。マーケティングでは、鮮度の高い情報ほど価値があるものですから。
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須貝 いまのお話しでいうと、16項目のうち、購入検討、購入の意向などに価値があるということですか?
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水野 というより、16の項目があり、さまざまな観点からブランドの状況が見られることに価値があると思います。指標の中には、因果関係を示すものもあります。メディアの指標がバズにつながり、バズの指標が購入ファネルの指標につながるという因果関係、あるいは相関関係があると思います。
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どういう刺激を与えたら、どのような購入意向になったかという活動の裏側を読み取るという使い方もできるのではないでしょうか。
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須貝 16指標があることで、いろいろな組み合わせが考えられるということですね。
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水野 目的に応じて、ということでしょう。
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【前回までの対談】
第1回 消費者目線のブランド評価がリアルタイムで見える「BrandIndex」とは
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